delayと遭遇、忘れる記憶

一人旅をすると、私は必ずdelayの文字に遭遇する。
しかも行きだけ、今の所100%

遭遇しない友人がとても羨ましい。

はじめての一人旅は、なぜかいきなりアイルランド
留学の名目で行ったけれど、目的は世界最古の聖書とセントパトリックデー!
なんて今回の話には関係のないところ。

オランダ、スキポール空港でのトランジットは1時間
日本は26時で、私の到着の連絡を待っていた両親は、私からのメッセージで就寝。

その時、父から来たメッセージ

「次の便delayだってね、おやすみ」

切実に寝ないでほしかった。だって異国で一人。
改修中のスキポール空港は、案内板も役に立たない。
インフォメーションに助けを求めて、初めて空港内を走る車に乗っけられた。

今ではいい思い出でしょとか言われるけど、私ここで死ぬかもって思うくらい絶望した。
多分相当ひどい顔してたんだと思う。何も言わずに乗りなよって言われて運ばれたから。

まぁ、真の絶望はここからなんだけど。このときの私は知るわけもない。

運ばれ、到着し、セキュリティーゲートをくぐって見つけたdelayの文字
日本だったら、近くにどれ位遅延してるのか書いてあるけれど、なんにも書いてない。

周りは、何故か若者しかいない。ちょっと離れたところに老夫婦
そそくさと移動して聞きに行ったら、わかんないっていうの。

いつか来るわよって

私はそれじゃ困るんだ。だってお迎え頼んでるから!
あの子が乗る飛行機遅れてるね、って気にしてくれるような学校でないことも知ってたよ!
じゃあどうするって、電話するしかないじゃないか。

はじめての英会話は、国際電話。
困ったら連絡してねって言われた電話番号にかけても誰も出ない。
私このままターミナルになるんじゃないかって思った。パスポートが無効になったわけでもないのに。

まぁ、留守電入れてなんとかなったんだけど。

死ぬかと思った。心は何回か息絶えた気がする。

こんな思いをしても、帰りはdelayに遭遇しない。
すると、何ということでしょう。全ていい思い出に早変わり。そそくさと次の一人旅を計画。

そしてまた出会った、delayのやつに。
次はデンマークへ一人旅 3泊5日の強行スケジュール

トランジットの空港を行きと帰りで変えられるって言うから、変えたんだけど
この選択も私は後で後悔する。今となってはいい思い出だけど。

行きはシャルル・ド・ゴール、帰りはスキポール
せめて逆にすればよかった。

到着したシャルル・ド・ゴール、出会うdelay
また会ったなって感じがしたけど、今回は送迎も頼んでないし大丈夫でしょう。
って思ったら、こない。本当にこない4時間は来なかった。

すると問題が起きるんだよ、空港からホテルの最寄りまで電車で行こうとしてたのに
終電が終わってしまう。

他の行き方は調べてない。異国で深夜に一人タクシーも怖い。
電話で助けを求められる場所もない。
あー、終わったって思いながらメゾン・ド・ショコラのホットチョコレートを飲んで
眼の前に座ったハリーポッターにそっくりなお兄さんと話してた。

後から来たお兄さんなのに、先に飛行機が来て人生で初めてグッドラックって言われたよ。

結局終電ギリギリに間に合って、ホテルにも無事について
帰りもすんなり帰れて、いい思い出に早変わり。

次はどこに行こうかなって、考え始めて
あー、思い出してよかったって思ってるの。
次は絶対に直行便で、日本から目的地に到着するように、トランジットは挟まないように行こうって
今心に決めた。そんな次第。